cocoyutaka's メモ

半自分用メモ

「血圧が高い人がまず最初に読む本 最新版」を読む

 二週間ほど前の人間ドックで高血圧だと診断された。二度図りなおしても上が160mmHgを超えた。昨年までは通常120台、高くとも140程度だったので、有無も言わさずという感じだった。

 

 数日悩み、朝自宅でカフ式の血圧計で図ると150を超えていた。観念して近くの内科に行って診察室であらためて計測すると170をも超えた。思わず「マジか」とつぶやくと、その場で一か月分の降圧剤を処方され、毎日血圧測定するようにと冊子を渡された。

 

 体重増はあったものの、少なくとも一昨年より痩せているはず。なのに血圧だけが極端に高くなった原因は何か。減塩しろというがそれでどうにかなるのか。薬の効果はあるのか、そして飲み続けないといけないのか。

 まずは知識が必要だろうと、Amazon kindle unlimitedの読み放題で血圧に関する本を複数読み漁った。

 

 多いのはやはり薬に頼らない、とか、減塩レシピとか、血圧を下げるための微に入り細に入りといった内容のもの。このあたりはダイエット本と似ている。

 

 ここは総合的な内容をまず抑えねばということで探すと、よい意味でパンフレット的な内容だったのが、「血圧が高い人がまず最初に読む本 最新版 健康図解シリーズ①(主婦と生活社:刊 半田俊之介:監修)」。この内容をまずまとめて、知識の整理を図ろうと思う。

 

 

■目次

1章 血圧についてしっておきたい基礎知識

2章 血圧を上げない食事の心得

3章 肥満を解消して高血圧を防ぐ

4章 運動習慣を確立して高血圧を改善

5章 アルコールと上手につき合い、タバコはやめる

6章 ストレスを撃退して血圧をコントロール

7章 日常生活を見直して高血圧を予防・改善

8章 合併症を防ぐ高血圧症の最新療法

巻末:主な降圧薬

 

 

 以下は自分の実体験を解析する形で内容を要約してゆく。

 

 まず、高血圧症は大きく原因不明の一次性と、特定の内臓疾患による二次性に分類され、97-98%が前者の一次性であるということ。

 医者にも腎臓などの病気でないか血液検査しましょうと採血させられた。この数%の可能性をまず排除しておこうということなのだろう(結果はまだ見ていない)。

 そしてこの大部分の一次性高血圧症は、定義の通り特定の原因によるものではないということなので、つまりは自然治癒が難しいということになる。

 そもそもの高血圧は何かということだが、最高値が130以上がそれにあたり、さらに140、160、180ごとにⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度と分類される(日本高血圧学会による)。

 自分の場合初回からⅡ度の疑いをかけられたことになる。

 

 さて一次のⅡ度(認めたくはないが)として何ができるか、その原因として考えられるものとしては何があるのか。

 列記すれば、遺伝・体質30%、環境70%。そのうち環境も、塩分過多・運動不足・ストレス・肥満・睡眠不足・性格(怒りやすい、神経質か)・気温というおよそ健康全般に当てはまりそうなもの。

 この中でも特にあげられるのが減塩と運動そして肥満対策(ダイエット)になる。ほとんどの高血圧の対応本はこれらの具体例をあげている。というか薬を除けばこれくらいしかできることがないということだ。

 しかしである。2章から7章はタイトル通りのこれらの対応についてあげているが、その7章の終わりのコラムのタイトルはこういうものだった。

「生活改善だけで高血圧症を治せるのは100人中わずか5人にすぎないが……」

 120ページ以上を費やして結局5%しか生活改善では高血圧はよくならないと言う。無駄やんけ。だがはっきり書いてあること自体は誠実だと思う。現代人の生活環境は過酷なのでだからこそ生活改善は他の病気を防ぐためにも意味はあるのだと。

 

 8章以降は主に病院での検査や薬物療法についての説明だ。このあたりは医者とやりとりするにあたり、どういう観点で患者をみているのかという視点を得るために特に重要だ。内容もやや専門的になるので要約は難しい。というよりそもそもが要約なので、ここの知識をインデックスとして他の本で理解を深めるのがよさそうだ。

 特に一つ挙げるならこの半世紀にあたり、降圧剤が格段に進歩したという点だろう。具体的には利尿剤しかなかったところが、カルシウム拮抗薬やAⅡ(アンジオテンシンⅡ)受容体拮抗薬などの新薬がでてこれらが主流となった(薬ができたから診断されるというのは抗うつ剤の歴史と似た構造なのだろう)。

 巻末には製品名を含めて数ページのリストがあり役立ちそうだ。

 

 さらに上の5%問題も加えて、8章の終わり(つまり最終項目)が「民間療法を安易に信じない」というのが医療従事者らしい。「みるみる下がる魔法の水」「三日で解消」は怪しいとか、お茶ぐらいはいいけど「バナナ」「お酢など健康効果をうたうものばかりをとっても効果はないと釘をさしている。

 上にあげたkindle unlimited も含め、高血圧関係の本には医者が書いた、特に大量に著作をだしている人のものほど、こういった食品関係の効果を推していた。具体的な著者名や本が思いあたり、個人的にはふふと笑いそうなる、シメであった。

 

 以上がまとめではあるのだが、肝心の生活習慣改善の方法についてはほとんどあげなかった。多くの本と書いてあることはあまり変わりはない。

 いわく、一日の塩分6g以下とか、アルコールは一日20g以下(ビールで500ml、ワイン2杯)で休刊日週2日、肉は脂身減らし、魚多め、カリウム含む野菜多め、BMI25以下のダイエット、有酸素運動無酸素運動は血圧あげる)、ストレス減らせ、寝ろ、などなど……。

 

 なお、かれこれ2週間、降圧剤を飲み、アルコールは一週間に1回のみ20g以下を守って、サイクリングやウォーキングにも励んでいるが結局130台が続いている。何なら150いったこともある。さてどうするべきか。減塩とか食べる量減らすぐらいしないと難しい。

 今回、唯一のよかった点は高血圧のベテランである父との会話が弾んだこと。こんなに饒舌に語られたことはここ数年記憶にないほどだ……。これも親孝行ということか(多分違う)。