cocoyutaka's メモ

半自分用メモ

「ルパン三世 THE FIRST(3DCG版)」の予告編を見た

 前記事の「天気の子」を鑑賞する際に、「ルパン三世 THE FIRST」の予告編を見た。

 現在、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」で鑑賞者の多くをざわつかせている山崎貴監督の3DCGによるルパン三世の映画最新作だ。

 なんというか、見ていて恥ずかしいと感じる予告編だった。

 

 山崎貴監督は初監督作の「ジュブナイル」(実写)から一貫してCGの巧みな使い手として名をあげ、ついには「STAND BY ME ドラえもん」でピクサー的な3DCGアニメーションで興行的に成功させた。そのため、上記の「ユア・ストーリー」の話も来たのだろうが、どうにもネットでは酷評が多い。

 その色眼鏡で見た「ルパン三世 THE FIRST」は、まずルックからしNHKの人形劇のようなマペット感が強く不安を誘う。そして宮崎駿版としか言いようのない、ある種素晴らしき外道の「カリオストロの城」の影響を受けまくった演出あたりでさらに目を細めてしまった。

 

 ルパン三世というコンテンツは、実に奇妙な構造を持っている。

 原作のハードボイルド・エログロ世界観、テレビシリーズのスラップスティック・コメディ演出、そしてそれらを否定するかのような宮崎駿ワールドと、この三つがまじりあっている。

 特に最後の宮崎駿路線は、主に90年代のテレビ特番で再生産され続けたが、大半は「カリ城」の劣化イミテーションにしかならなかった。実際2000年代の怒涛のテレビシリーズ復活では、原作テイストをより強めに、全体としてはテレビシリーズ1期、2期のテイストを保つという、脱宮崎臭を目指しており、これはまずまず成功しているように見えた。

 

 という流れの中で、また宮崎路線を入れようというこの山崎貴監督の選択とセンス。駿テイストはジブリ内でも継承できなかったというのに。

 誰の目論見かはわからないが、興行のための作品という印象が強い。

 是非この不安を裏切ってほしいのだが、さて。公開は今年12月だ。

 というか山崎監督、今年「アルキメデスの大戦」(これは実写)も出しているとか、短期間に仕事しすぎでは??